砂糖の害

【砂糖の過剰摂取の害】

現代人は昔と比べ、比較にならないほど大量の砂糖を摂るようになっています。アメリカでは、1人1日当たり、大さじ17~18杯(約160g)もの砂糖を摂取していると言われますが、こうした状況は、現在の日本においてもそのまま当てはまります。

日本における砂糖の平均摂取量は約65gですから、アメリカよりかなり少ないように思われます。しかし現実は、1日にペットボトル1本の清涼飲料を飲み切ってしまうような青少年が多くいることを考えると、かなりの人がアメリカ人並に摂取していると思われます。数年前にNHKが放映した小学5・6年生を対象にした調査では、1人1日コーヒーカップ1杯、約210gもの砂糖を摂っていることが分かりました。

大量に摂取される砂糖の70%は、清涼飲料や菓子・加工食品に含まれる隠れた砂糖です。コーラ・ジュース・缶コーヒー、チョコレート・ケーキ・菓子パン・アイスク…リーム、ケチャップ・ドレッシング・調理済みの総菜などには多量の砂糖が含まれています。(※ちなみにコーラ1500ml中には160g、缶コーヒー250ml中には18g、アイスクリーム1個には15gもの砂糖が入っています。)

砂糖の摂り過ぎは多くの現代病を引き起こす原因となっていますが、ここでは現代栄養学が明らかにしている、「砂糖の過剰摂取の害」について見ていきます。

ここ30年ほど、日本では砂糖の摂取量が減少傾向にあると言われます。確かに砂糖キビやテンサイ(砂糖大根・ビート)などからつくられる、昔ながらの砂糖の量は減っています。しかし代わって“異性化糖”と言われるトウモロコシや芋デンプンを原料にしたブドウ糖・果糖などの量は大幅に増加しています。また“調整糖”と言われるミルクの成分やソルビトールに砂糖を加えたものも、かなり増えています。他にはハチミツやメープルシロップなどの消費も伸びています。

こうした異性化糖や調整糖は、「砂糖の摂取量」として公表されるデータには含まれていません。砂糖と異性化糖・調整糖を合わせた量は、ほぼ横ばいと考えられます。しかも重要な点は、約30年前(昭和47年)当時は、すでに食生活が崩れ「大量の砂糖が摂取されるようになっていた」ということです。つまりここ30年間以上、糖類の過剰摂取は続いているのです。

先ほど挙げた、1人1日当たりの平均摂取量65gという数字は、平成13年度の砂糖の総需要量(国内生産量に輸入量を足した量)に異性化糖の需要量を加え、総人口で割ったものです。この数字には、調整糖やその他の糖類は含まれていませんし、ゼロ歳児まで加えた単純な数字であることを考えると、実際の摂取量はかなり上回るものと思われます。

【炭水化物(糖質)の種類と特徴】

炭水化物である糖類・デンプンは、人体の主要なエネルギー源です。食べ物として摂取された糖類・デンプンは消化酵素によって単糖(ブドウ糖・果糖・ガラクトースなど)に分解され、小腸から毛細血管内の血液に入り、肝臓に運ばれます。

吸収された単糖のうち、果糖とガラクトースの多くは肝臓でブドウ糖(グルコース)に変換されます。ブドウ糖の一部はそこでエネルギー源となりますが、肝臓から血液に送られたブドウ糖は、神経・筋肉・その他の組織でエネルギー源として利用されます。ブドウ糖が各組織(細胞内のクエン酸サイクル)で代謝され、エネルギーが生み出されます。

体が活発に活動しているときは、ブドウ糖は次々にエネルギーに変換されていきますが、すぐに使われない場合は、インスリンの作用によって「グリコーゲン」に変えられ、肝臓や筋肉に蓄えられます。しかしグリコーゲンの貯蔵量には限度があるので、あまったブドウ糖は「体脂肪(中性脂肪)」として蓄積されます。(※体脂肪は予備エネルギー源で、活動が増えて食事から摂取された糖が不足したときには燃焼に回されます。活動が少なく消費量より摂取量が多ければ、体脂肪が増加し肥満を招くことになります。)

炭水化物は、主に炭素・水素・酸素からできていて、その最小単位は「単糖」と言い、ブドウ糖・果糖・ガラクトースなどがあります。単糖が2~20個結合したものを「オリゴ糖」、単糖が多数結合したものを「多糖」と言います。(※オリゴ糖は「少糖」とも呼ばれていますが、その中で単糖が2個結合したものは「2糖」と呼ばれ、麦芽糖・蔗糖・乳糖があります。蔗糖は一般に“砂糖”と言われます。)

【エネルギー源としての“糖”】

細胞内に入ったブドウ糖(グルコース)は、「クエン酸サイクル」と言われる複雑なプロセスをへる中で燃焼しエネルギーに変換されますが、ブドウ糖の燃焼がスムーズに行われるためには、ビタミンB群やミネラルが不可欠です。(※ビタミンB1・B2・B3・B6・B12・ビオチン・パントテン酸、そしてマグネシウム・マンガンetc.)

もし、こうした栄養素が不足するとブドウ糖の燃焼効率が低下し、エネルギー生産に支障が生じることになります。代謝を進める微量栄養素の不足から、クエン酸サイクルの途中でブドウ糖の一部が脂肪に変換されてしまいます。それではいくらブドウ糖があっても十分なエネルギーが得られなくなり、身体の活力低下を引き起こすことになります。

先に砂糖の過剰摂取が肥満につながると言いましたが、単に“糖”が多いということだけが問題ではなく、一緒に働く栄養素の不足によっても「体脂肪」は増えることになるのです。つまり微量栄養素の不足による「糖の代謝異常」が、肥満の引き金になるということです。

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